はじめまして。臨床心理シランの室です。
あなたの文面から推測するに発達障害(ADHD)傾向が見られます。
「複数のことを同時にすることが苦手」というのは、「作動記憶・ワーキングメモリー」の弱さであり、ADHD(以下ADと表記)によく見られます。また、車の運転が上手にならないというのは「手続き記憶」(体を使って取得する能力)の弱さを示しており、これもADに見られます。
「怒られると集中力が切れる」というのも、感情の不安定さが見られ、集中が15分しか持たない、「人との距離が取れない」などもADなどの発達障害に見られる傾向です。
一度専門機関をたずね、WAIS(知能検査・能力の特性を調べる)検査をしてもらえば、あなたの特性がはっきりすると思いますし、何より安心するでしょう。
発達障害専門の医師は少ないので、大学相談室などでたずねるとよいと思います。もし発達障害があれば、早期に対応していけば、二次障害(人間関係のつまずきや失敗や抑うつなど)を未然に防ぐことができ、将来の就職などにもうまく対応できるようになると思います。
参考に、発達障害について少しだけ補足します。
発達障害の診断は専門家でも難しいと言われています。著名な専門家に言わせれば、発達障害は発達のアンバランスの問題だと言っています。一般の人より優れた部分もあるし、また劣っている部分もあるということで、発達のデコボコ状態だと言っています。
よく例に出される代表的な有名人…アインシュタイン、ビル・ゲイツ(アスペルガー)、黒柳徹子(ADHD)などの方々も、発達障害ではなかったのかと言われています。彼らは秀でた特徴を最大限に生かし、自らの適性を活かした人たちです。
人間は、本来の個性(特性)を発揮できれば、それぞれ輝きを放って生きることができます。
タンポポはタンポポのよさがあり、バラはバラのよさがあります。彼らは個性を発揮できているからです。
バランスの悪さは、本来誰人にも内在する固有な個性や特性に偏りがあるため、その人のよさ(個性)がうまく発揮できていない状態と考えられます。
まず、自分の特徴、傾向、得手、不得手などを知ることです。自分の正しい把握や気づきなしに、正しい対処はできないからです。自分を正しく知るためには、他者(感情的になる家族などは除く)と対話することです。他者と対話することによって、自分を客観視することができ、気づきがもたらされるからです。
一日も早く、心理検査(WAISなど)を受けられ、また必要があれば心理カウンセリング(認知行動療法)を受けることをお勧めします。