臨床心理シランの室です。
たぶんグレーゾーンということだと思います。現代は、精神疾患の領域でも「典型」が少なくなっています。
鬱も典型はごわずかで、「新型うつ」とか「軽症うつ」などと言われる人が増えています。発達障害の自閉傾向は「自閉症スペクトラム」といった表現で、典型からはじまり限りないグレーゾーンの広がりをもっています。何も精神疾患だけでなく、新型コロナ感染症すら、最初に中国発症タイプから、ヨーロッパ、インド株、そして最近は「デルタ株」から「オミクロン株」などめまぐるしく変化しています。
ADHDに関しても典型は少なく、グレーゾーンが増えています。ある意味、みんな大なり小なり、その特性を持っているということでもあります。問題は、程度です。仕事や社会生活に支障がある場合は、カウンセリングなどを受けて、自分の特性を生かせるようにしたらよいと思います。
発達障害の診断は専門家でも難しいと言われています あなたのグレーゾーンがどんな傾向なのか。まず自分の特徴を理解しなければ、能力傾向も適性もわからないので、失敗を繰り返すことになるかもしれません。心配なら、発達障害の専門家に相談し、自分の特徴を見立ててもらうことです。WAIS検査はされたのでしょうか? この検査をすれば能力や特性が見えてきますのでお勧めです。
特徴や特性を知った上で、社会で適応できるスキルなどを訓練で身につけることです。発達障害(グレーゾーン)を含め、精神疾患は、見えないだけに、なかなか理解されません。また、社会は均質されノーマルを求め、異質や差異を理解しない傾向があります。本来、バラはバラ、タンポポはタンポポのよさがあり、それぞれの特性で生きています。
しかし便利さやスピードや快適さなどの利便性を重視した利益至上主義の社会では、失敗を許容する幅が少なくなっています。均質化された集団の中で、特徴的な行動をする人は異質として排除されがちです。
今後の為にも、一度専門的なカウンセリングを受け、自分の特性を知るとよいかもしれませんね。